仕事にまつわる思い

管理職で転職を4回してきましたそこで思う事

夢のマイホームの建築構造を考える~パート5

耐震等級に応じた等級を1~3を前回説明いたしました。では

最も安心な耐震等級3の基礎とはどんなものか

f:id:mirukodesappu:20210504220402p:plain

耐震等級3の基礎(配筋間隔は15㎝)

《基礎について》

基礎にも様々な形状がありますが、住宅建築では『布基礎』又は『ベタ基礎』が一般的となっています。

f:id:mirukodesappu:20210505091050p:plain

べた基礎構造断面

ベタ基礎』とは、底盤一面が鉄筋コンクリートになっている基礎で、家の荷重を底盤全体で受け止め面で支えます。
また、地面をコンクリートで覆い、地面からの湿気を防ぎ、シロアリや害虫も侵入しにくくなっています。
一方で、地面をコンクリートで覆うため、コンクリートや鉄筋、掘る土の量などが増え、金額が高くなる傾向があります。

f:id:mirukodesappu:20210505091356p:plain

布基礎断面

布基礎』は断面がT字形の基礎です。ベタ基礎とは異なり、家の荷重を線で支えます。
構造体として、基礎の間を鉄筋コンクリートで覆わないため、ベタ基礎に比べて湿気防止の機能性が劣ります。
床下になる部分は防湿フィルムと防湿コンクリートを打ち、防湿とシロアリや害虫の侵入を抑制します。
この土間コンクリートは厚み6~10cmほどで配筋されないことも多く、強度は期待できません。
メリットとしてベタ基礎よりもコンクリートの量が減るため、コストは抑えられます。

と言う訳で、べた基礎布基礎でどちらを選ぶかと言えば当然べた基礎となります。次に家の防湿と言う観点から、基礎工事の際の基礎換気口問題があります。

従来の基礎換気口を作り通気を作りましたが、換気口の断面欠損により基礎の強度はかなり弱くなってしまったり、いつの間にか蓋が外れて猫やネズミ入ってたりする為、いろいろな工法が提案されています。基礎パッキング工法はその一つで現在主流の工法と言えます。よく言われるのは開口部の基礎欠損による、荷重の不均等加圧が基礎パッキング工法では均一化されるというものであり、工法技術的にも均一化されます。

 

f:id:mirukodesappu:20210505094937p:plain

基礎パッキング工法(左)   従来基礎喚起口(右)

また、通期に関しては、風の通る穴がたくさんあいており、基礎パッキンをはさむことで、床下の風通しがよくなります。

従来の基礎に換気口を開けるやり方よりも、「2倍の換気量になる」、というデータもあります。

f:id:mirukodesappu:20210505095619p:plain

喚起イメージ 基礎パッキング工法(左) 従来換気口(右)

《基礎パッキングの耐久性は?》

基礎パッキングのパッキング素材は樹脂になります。

促進暴露試験で20年相当をクリアしており、実際に使う場所は床下なので日光のあたる場所ではないため、 半永久的と案内されています。 また、キソパッキン自体が40年の実績がある商品ですが 実際の住戸において、 40年の間に劣化したなどという事例はありませんので、そこには一定の安心があります。

《基礎パッキングには4つの種類がある》
①キソパッキン
ベースモデルと呼べる基礎パッキンは、決められた間隔で、基礎の上に並べていきます。
基礎の上、すべてにパッキンが並ぶのではないので、パッキンとパッキンの間は、土台が宙に浮いている形になります。
②キソパッキンロング
ベースモデルを改良したのが、キソパッキンロング。こちらは基礎の全周囲すべてにパッキンをのせるタイプです。
そのため基礎と土台がすべて接しているので、キソパッキンよりも安心感があります。
基礎と土台との隙間も少ないので、虫・ねずみが侵入するリスクも低くなるメリットもあります。
風通しに関してもキソパッキンロングは、スリットタイプで風がよく通り抜けられるようになってます。
また基礎パッキンのスリットにモルタルがつかないようにする、「モルタルストップ付」などもあります。
③気密パッキン
基礎パッキンのなかには、逆に風をシャットアウトする「気密パッキン」というものがあります。
玄関・浴室など、気密化が必要な場所につかいます。

④断熱気密パッキン
気密パッキンに断熱材がついた基礎パッキンで、基礎断熱とあわせて使用し、床下の暖かい空気が外に逃げるのを防ぎます。

 

夢のマイホームの建築構造を考える~パート4

《軟弱地盤工法》

今回は前回説明の軟弱地盤に対すの土地に建物を建てるための工法についてお話します。

保証はお守りです。実際はそんな地盤でも対応する工法があります。

以下の四つをお話しします。

f:id:mirukodesappu:20210504155608p:plain

①表層改良

深さ2mほど土を掘りながら固化材を入れて、土と強固材を混ぜ合わせることで地盤を強固にする方法です。床面積20坪くらいの場合で費用は約50万円です。

f:id:mirukodesappu:20210504155636p:plain

②柱状改良

①の表層改良工法で強度を出すのが難しい地盤の場合、簡単にいうとコンクリートの柱を何本も注入して地盤を強固にします。家を建てる敷地に碁盤の目のように規則正しく柱を注入していきます。一戸建てはもちろん、自重の重いビルやマンションなどで多く用いられる工法です。

強固な支持層までコンクリートの柱を打ち込んで建物を支える方法と、打ち込んだ部分の土を一体化することで、地盤を強固にする方法です。
「安定した支持層まで打ち込む方法もありますが、一戸建ての場合はそこまで打たず、4mほどで済ませる場合があります。支持層まで打たなくても、地震の際に数十本の柱と土が摩擦を起こすことで、柱の注入された土の部分が一体化し、家の揺れを抑えることができます」

床面積20坪くらいの場合で50本以上を4m注入した場合で、費用の目安は約100万円。「費用は注入する深さに比例します。例えば同じ面積でも、重量のある5階建てのため支持層のある40mの深さまで打ち込むと1000万円を超えます」

f:id:mirukodesappu:20210504155658p:plain

③鋼管杭

考え方は②柱状改良工法と同じ要領で、コンクリートの柱の代わりに鋼管を使用します。費用も②柱状改良工法とほぼ同じです。

f:id:mirukodesappu:20210504155721p:plain

④砕石パイル改良

砕石パイル工法というのは、小さく砕いた天然石を地面に詰め込んで形成した石柱(パイル)を使い地盤を補強する工法です。固化材などを一切用いていないにもかかわらず、軟弱地盤にも適応可能で地盤の支持力を高められるのが大きなメリットです。地震などの揺れにも強く、水はけもよいため、液状化を防ぐ効果も期待できます。

f:id:mirukodesappu:20210504160615p:plain

《要注意》

61%の地盤調査会社が過剰判定をしている!?
地盤調査会社が直接地盤改良を行ってる場合が多い。必要がなくても地盤改良をすることで、売上を上げて保証金の支払いを押さえていると言われています。不審に思われたら他の地盤調査会社のセカンドオピニオンをしてみると良いと思います。

家族の生命を守る為に
8つの大事な知識

基礎の話

f:id:mirukodesappu:20210504212612p:plain

8つの大事な知識②基礎

地震の被害に見舞われることが多い昨今、「耐震」という言葉をよく耳にするようになりました。家を購入したり建てたりする際には、耐震性能のランクを示す「耐震等級」という言葉が用いられています。「耐震等級」という言葉についても何となく意味がわかったようなつもりになってしまいがちですが、もう少し、この意味合いを理解しておくこと安心・安全な家づくり・家選びのメリットにつながります。

《免震・制震とどう違う》

免震・制震は、耐震とは違う方向から建物を守ろうとするものです。免震は、建物に入る地震の揺れ幅を軽減し、家の中と建物そのものの安全を守ろうというものです。地震の揺れが建物に伝わりにくい構造を目指すものです。さらに、制震は建物内部にダンパーなどの「制震部材」を組み込み地震の揺れを吸収するというものです。

●耐震等級1

「耐震等級1」は、建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つように構造計算されています。2016年4月に発生した熊本地震震度7でしたが、このレベルを想定したものと考えればわかりやすいでしょう。

 ◎数十年に一度発生する(住宅の密集する都市で震度5強程度)の地震に対して、損傷しない。ここで定められた「震度」に幅があるのは、震度という値そのものが、地震の被害状況から定められるためです。実際に生じた地震の性質によって震度も変わってくるため、あくまでひとつの目安として考えるべきです。

 ●耐震等級2

耐震等級2は、上で示した耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示しています。「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上の強度を持たねばなりません。災害時の避難場所として指定される学校や病院・警察などの公共施設は、必ず耐震等級2以上の強度を持つことが定められています。

 ●耐震等級3

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルであり、災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは、その多くが耐震等級3で建設されています。

f:id:mirukodesappu:20210504214543p:plain

耐震等級とは

耐震等級3が最も安心ですが、「耐震等級3」を得ている事と「耐震等級3相当」と言うことは若干違うので覚えておいてください。

f:id:mirukodesappu:20210504215155p:plain

 

夢のマイホームの建築構造を考える~パート3

 今回は前回のパート2で7つの家の大敵を示しましたが、その中でも更に命に係わる重要度の高い項目をお話しします。

f:id:mirukodesappu:20210504150255p:plain

命に係わる大敵(赤字)

今回伝えたいことは、特にこの命に関わる様な大敵に対しては、折角長期のローンなどを組んで購入する高価な物件であれば、是非ともよく対策されているかどうかを見極めて購入して頂きたいという事です。

命を守る為の家の構造とは何が大事で、何を一番にお勧めするかですが、8つの大事な知識をお教えします。

f:id:mirukodesappu:20210504151052p:plain

覚えておきたい8つの知識

f:id:mirukodesappu:20210504151234p:plain

家族の生命を守る為に
8つの大事な知識

①地盤の話地質調査で、軟弱地質の場合には、地盤に合った適切な基補強工法が必要

f:id:mirukodesappu:20210504151907p:plain

8つの大事な知識①地盤

軟弱地盤10のチェックポイント
次の項目のうち、当てはまるものが多いと軟弱地盤で(1)基礎補強、(2)地盤改良、(3)杭工事が必要となる可能性大。
1). 近くに川がある。
2). 建設地が水田である。
3). 建設地が造成地である。
4). 隣地の建物が杭を打っている。
5). 車両の通行で敷地が揺れる。
6). 近くに沼地がある。
7). 道路面の痛みがある。
8). 建物が擁壁に近接している。
9). 周辺建物の外壁・基礎に亀裂がある。
10). ブロック塀や擁壁が傾いたり亀裂が入っている。

そもそも、地層のなりたちから地盤の種類を把握することができます。

f:id:mirukodesappu:20210504153138p:plain

土地の成り立ち

これらのデコボコの土地を建物を建てるために適した土地に変えるために造成をします。簡単に言えば下の絵のように土地を平らにします。

f:id:mirukodesappu:20210504153328p:plain

造成地とは

例えば地図で見るとこんな感じでまだらにデコボコ地があり、造成されています。

f:id:mirukodesappu:20210504153627p:plain

 

危ない地盤とはこんな地盤(1)

f:id:mirukodesappu:20210504153733p:plain

危ない地盤(1)

危ない地盤とはこんな地盤(2)

f:id:mirukodesappu:20210504153926p:plain

危ない地盤2

危ない地盤とはこんな地盤(3)

f:id:mirukodesappu:20210504154035p:plain

危ない地盤(3)

ではこのような地盤に家を建てる時に注意したい事

f:id:mirukodesappu:20210504154302p:plain

○保証について確認しましょう。

f:id:mirukodesappu:20210504154432p:plain

一般的保証

しかし、この保証には見えない穴があります。それは「液状化」について対象となっていません。

f:id:mirukodesappu:20210504154639p:plain

液状化とは

f:id:mirukodesappu:20210504154838p:plain

液状化による土壌の軟弱化

地震による液状化のメカニズムは

f:id:mirukodesappu:20210504154942p:plain

液状化しそうな地層は液状化マップで確認できます。

f:id:mirukodesappu:20210504155032p:plain

防災対策などを目的にハザードマップ(役所にて確認可能)

対策

一般的な液状化判定

f:id:mirukodesappu:20210504155252p:plain

にたいして以下の様な保証をしてくれる様な建設業者を選びましょう。

f:id:mirukodesappu:20210504155411p:plain

 

夢のマイホームの建築構造を考える~パート2

前回は家を建てるにあたっての費用面の知っておきたいことを概略で説明しました。結構な費用を掛けるので、良い家を建てたいですよね。そこで知っておきたい事、チェックポイントをお伝えします。

家を建てるための法律の第一は建築基準法です。しかし、建設基準法に従ってそれをクリアしてもそれは最低限の基準です。

建設・工務店各社は、それ以上の安全性と住みやすさをプラスアルファの提案をしますが、どこをしっかりチェックすれば良いのかをお話しします。

f:id:mirukodesappu:20210503161232p:plain

f:id:mirukodesappu:20210504102823p:plain

家に対する自然環境や材質、工法による大敵です。

f:id:mirukodesappu:20210504102205p:plain

老朽化 

f:id:mirukodesappu:20210504102339p:plain

木柱の腐食

f:id:mirukodesappu:20210504102434p:plain

白アリ

f:id:mirukodesappu:20210504102516p:plain

軟弱地盤など

f:id:mirukodesappu:20210504102602p:plain

台風 竜巻 突風等

f:id:mirukodesappu:20210504102648p:plain

火災

f:id:mirukodesappu:20210504102723p:plain

地震

以上、30年以上住み続ける様な居住空間に対して7つの手ごわい敵がいます。

さらに、これらの敵の中には命の危険性さえある敵がいます。

ビジネスマンとしてのキーワード(営業部門)~その4

 f:id:mirukodesappu:20210514144129p:plain

言い古された故事ではあるが、「先手」は必勝に繋がると思います。つまり、予見する事を怠らず、次になにをすべきかを考えると言う事です。

⑤先手主義

最後に挙げるのは、この判りやすい言葉であるが、まあ、これも言われればそうかなと思うことである。

この意味は単に先に行動を起こすという事では無く、「先を読」んで「行動を起こす」ことである。

突き詰めると、今すべきことを常に意識して行動をすることで、商談や面談において、そこで得た結果をもとに次の行動が想定された場合に、その中で最善の行動をできるだけ早く行っておくことと言える。

子供のころに、夏休みの宿題を早めに終わらせて、夏休みを楽しく過ごすのに似ているが、その後よくある。

夏休みの宿題は忘れず提出でき、焦ることも無かったが、新学期初めの復習テストで良い点数が取れなかったという落ちである。

この場合、宿題は済ませたが、肝心な学力向上につながっていないと言う「的外れ」的な判断ミスによる「早く済ませる」と言うアクションだったことになる。

目的が明確であれば、何時アクションをどう起こせば良いかは自ずと適時が判る。

しかし、早めアクションを起こすことで、次のアクションが読めるもしくは、誘導できることが多く、誘導できれば自社に有利な方向に運ぶのである。

それを意識的に行えるビジネス習慣を持つ事が営業としては大事な事である。

例えば、訪問時に見積依頼を受け、「1週間後でいいよ」と言われたとして、普通は1週間後に提出となり、相手も不満が無いはずです。

しかし、先手を打つ営業は翌日にでも提出します。何故かと言うと、客先は早かったことに良い意味で驚き、喜ぶはずです。(早く出せるものとの印象を与えるのはマイナスなので、飽くまで出すために無理して頑張った感は出さないといけませんが)

そして、営業訪問で収集した情報に間違いがなかったか、意中の金額かどうか。

高ければ、どの位差があるか等をヒアリングして、再度見積って、更に情報を収集し、相手の懐に入って行くことで、受注確度を高めます。

多分、相手は良い驚きを以て接してくれてますから、好意的な情報が得られるはずです。

そうでなくても、その受注意欲に好感を持ってくれていて、良い方向に向かうのは想像されます。

営業が機械やAIと違うのは、「うれしいサプライズを提供できる存在」であることが重要だと思う。「あの営業が来るなら話を聞きたい」とかあの営業は「早いわ」などと言われるのが営業としての価値であり、差であると思う。

これは個性があるので、誰でも彼でもこうあるべきとは思いませんが、まずは営業活動の一つの基準として心に留めておいたら良いと思います。「先手を打つ」とは「先を読む」のとセットで考えることです。

以上5つの営業キーワードを述べてきました。差ほど難し内容ではなく、言われればそうだと思うことばかりでしょう。

ただ、なかなか具体的な行動はとれているか、今考え判断して行動することは何かを常時意識の中に置くことは難しいのです。呪文の様に言い聞かせる位が丁度良いのでは思います。

よく朝礼で社是とかスローガンの唱和とかをしている会社がありますが、狙いはこれです。(押しつけなのであまり体に入ってくる様な言葉は少ないですが)

新入社員の時に営業のスローガンとして「営業は科学だ」「一次方程式型売上管理」「バックオーダー型売上」と毎朝三つ言わされたいたことを思い出しますが、今でも覚えているってことは、やはり頭の中にインプットされているんだなぁと感じます。

今でも同じかどうか判りませんが、社名も横文字一杯になってしまったので、変わったかもしれません。経営の安定は営業あってからこそでしょう。

30年以上前のカメラ業界の状況を振り返れば、一眼レフとコンパクトカメラの二つのカテゴリーでそれぞれ競争相手は違っても乱立していました。

一眼レフはキヤノンニコンアサヒペンタックスミノルタオリンパスの3メーカーが主流でした。

コンパクトは上記メーカーに富士フィルムとかコニカとかリコーとかが加わります。

では現在を見ると、独立して残っているのはフィルムカメラデジタルカメラに代わり、キヤノンニコンオリンパスで、ここにソニーミノルタを吸収して上位に食い込んでいます。既に電気メーカーとの競争で、旧カメラメーカーの影は薄くなっています。

コンパクトタイプではより一層乱立し、上記カメラ、電気メーカーがスマフォメーカーに完全に押されています。平家物語ではありませんが「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」ではないでしょうか。

ビジネスマンとしてのキーワード(営業部門)~その3

f:id:mirukodesappu:20210618095231p:plain

前回③新規開拓について、重要キーワードとして挙げたが、もう少し具体的業界を事例を挙げて説明したい。

例えばカメラ

カメラは一昔カメラ屋さんで買うものだった。これはメーカーが販売問屋や、専門販売店に特化して販売していた為で、仮に、電化雑貨としてチラシに並んでいても、販売は専門店のウエートがほぼ90%であった。

それが、カメラの電化が進み電気量販店が扱う様になると、その販売力の差から一気に売り上げを伸ばし、また、大手カメラ量販店が、家電量販店化し、今や、携帯電話と同様にデジカメが置かれ、販売の主力は電気量販店となっている。

これは製品の進化が販売チャネルを変えて行った事によるが、既に、カメラメーカーの競争相手は、スマホに搭載された機能の一つであるデジカメの高画質化により、通信キャリアとなった。

圧倒的な台数と便利さから、写真を撮るツールはスマホに奪われ、拘りのある一部の層のみが従前のカテゴリーで比され販売競争をしている状態である。カメラは今後もよりスマホ化することで、販売量を確保しようとすると思われる。

しかし、30年前に衰退産業と言われたカメラ業界はコンパクト・一眼レフ合わせても300万台程度の市場だったものが、スマホ化することで、その市場はスマホ保有率80%以上になった2019年では、約9,000万台が普及しおり、30倍規模の市場に今後販売展開する可能性を持つ事になる。

市場規模は変化し拡大されたことになる。これはほんの一例であるが、カメラはまだ残っているから良い方で、テープレコーダーやレコードと言った既に姿を消していったものもある。

f:id:mirukodesappu:20210618095627p:plain

今後狙う市場は?

話は若干ずれるが、投資家は常に、どのような市場のどの様な特徴を持った企業が今後投資する価値があるかを探している。昔、TVインタビューに応えた著名な企業投資家が、「ローテク、ニッチ、ハイシェア」をキーワードに投資先を探すと言っていたのを思い出す。

つまり、ハイテク企業は山ほどあり、常に競争に晒されていて利益を生む製品・サービスは長続きしない。また、誰もが知っている様な需要の多い市場でも多くの企業が参入し、新規参入も多く、その中で生き抜く企業は極わずかである。

そして、販売シェアで下位の企業は経営が安定せず、常に市場に流されてついて行くしかない。これらの縛りの無い企業を探せば良い訳であるという事だ。

つまり、職人芸的なローテク中心で、誰もが知らない、もしくは参入障壁が高くて容易に参入できないニッチな市場で圧倒的な市場占有をしている企業が投資の対象とい訳だ。

1980年代で言えば、ビール業界のキリンが企業シェアで70%近かった。この様な企業は他社との競業が起きにくく、市場の中の追随を許さない、市場を制覇していた優良企業で投資対象となる企業と言うことだ。

余談であるが、85年発売のアサヒスーパードライで、一気にキリンのシェアが下がることになった。

と言う事でところも変われば品も変わるではないが新規開拓は企業が常に追求しなければ生き残れない重要な営業活動である。

f:id:mirukodesappu:20210514144028p:plain

④ポジティブシンキング

営業に特化した話ではないが、ルーチンの中で業務行う事務職や、生産性を重視する製造ラインの製造従事職、新しい製品・サービスを開発する技術職では、日々の活動は計画的で、平準化される事が求められ、それが、品質の確保、お客様満足を上げることに繋がる。

しかし、営業では計画通りに販売したり、受注を伸ばすことは決して容易な事では無く、ブラック企業の社員ほどではないが、常に多少の差はあれ、ストレスジレンマ忍耐が求められる。

相手が買ってくれるかどうか、契約が取れるかどうか、選んで貰えるかどうか等に神経を使い、変化に対応するのが最前線にいる営業なのである。

一旦ネガティブな発想や、行動をとると、スパイラル的に良くない方向に傾くもので、態度にも明るさが無くなり、言動に勢いや説得力が無くなる。

また、判断に迷いが生じるので、絶好なタイミングを見逃すことになる。つまり、ポジティブな発想・思考・行動を取ることが営業職には必要です。

個人の性格にもよるので、常にと言うより、業務においてはと言う事になるが、これは結構重要である。

なかなか判っていても、気持ちを切り替えてポジティブシンキングを行えるようになるにはトレーニングと経験が必要だと思う。

 

ビジネスマンとしてのキーワード(営業部門)~その2

f:id:mirukodesappu:20210618103734p:plain

体験上の知見として「営業」を定義してみたが、改めて営業とは何かビジネスマンはどうあるべきか、多種の職種があっても、業務に対する取り掛かり方進め方その後の終わり方等は基本的に共通するものが有ることに思い至り、それを幾つかのキーワードで説明することとした。これが「キーワード」の発想となった。

管理職になり、採用面接をするようになって、思ったのが、せいぜい30分程度の短い採用面接時に、自身をPRすることの下手さを見るにつけて、「それって一言で、言うとこう言うこと?」ってフォローすると、「はい、そのように感じてます」などと同意されるのである。

プレゼンの様に、最初に結論的ワードを示して、理由・事例を述べて、結果最初の結論を裏打ちするという、P(Point)R(Reason)E(Example)P(Point)技法でPRして欲しいとは思わない。それはそれで嘘っぽさが鼻につき、興ざめするかもしれません。

「伝える」ことの整理の仕方として、PREPは有用だと思いますが、ここで言うキーワードとは指針であり、考え方の根っこに置きたい言葉なので、相手に伝える技法とはちょっと重心の置き方が違う。

f:id:mirukodesappu:20210514143119p:plain

キーワードはできれば1つでは無く、3つ位は必要だと思う。座右の銘と言うが、これもキーワードの一つであるが、文化的な匂いがして高尚な感じがする。

この、座右の銘がコロコロ変わることも無く、その方の生き方を感じる言葉であるが、このキーワードは時代により変わるし、職種に拠っても変わるので、人生を背負う程大げさなものでなくても良いが、三大〇〇とか、三つと言う数は覚えやすく、三次元的な立体的解釈としてスッと腑に落ちる数である。

煮詰めた3つのキーワードブラス2

私の経験して来て煮詰めた3つの営業のキーワードブラス2の5つのワード

①売上・粗利の確保

②情報取得(ITの活用)

③新規開拓

④ポジティブシンキング

⑤先手主義

どれも聞きなれた言葉ではあるが、一つ一つ解説します。

①売上の確保

これは言うまでも無いが、ここで拘りたいのは「確保」と言うところで、勢いの良いときは、イケイケで幾らでも売り上げを上げることができるが、一旦、「踊り場的な時期に入ると、目標の達成に苦しむことが必ずあるのである。

現に、転職をしてきた経験者として、採用企業は人材が不足しており、優秀な人材を補給して売り上げをアップしたいので、入社後、採用期は売上予算は達成できたが、程なく踊り場がやってきた。

そこで重要なのは「確保」するための工夫と仕組み作りを如何に、普段からしているかである。つまり、工夫と仕組みを作っておけば、売上は読めるのである。「営業は売り上げを達成するのが第一」と言うのはよく聞く話で当然と言えば当然ですが、この「確保」と言う言葉に営業の姿勢を含んでいる点に留意してほしい。

f:id:mirukodesappu:20210514143438p:plain

粗利の確保

これは単純に売り上げを上げても、利益が出なければ売らない方が良いという事で、営業は値切られ易いと言う部分の戒めも含め、意識すべきことと言うことです。

新人営業の時に、よく「お客様の立場に立って」とか「買い手の利益」をPRしろとか言われたものであるが、お客様は神様的な発想としては、そうだなあと思いがちである。

しかし、ある時、上司との面談の中で、「あなたは誰から給料をもらっているんですか?」と言われて「お客様の払う代金からです」と答えたら、その上司は「会社が払ってるんですよね。会社を維持する為には、経費や原材料費とか投資費用も必要ですよ。つまり、売ってなんぼでは無く、(利益が)残ってなんぼですよ。」と返された。

これが、個人事業主であれば肌身で感じることであるが、サラリーマンには実感としてピント来ないものである。

儲かっても儲からなくても、雇われている限り給料は貰うし、残業すれば残業代を貰えると言う、収入の保証がこの意識を希薄にされるのである。

しかし一方的にこの意識の希薄さが悪いと言っている訳では無い。生活の糧が安定しているから、余裕をもって策を練ったり、組織だった活動ができるからである。

ではここの考え方はどういうことかと言うと、まずは営業利益(売上総利益 - 販売費及び一般管理費)の発想を持たない。

たとえ、客先から値下げの要望が来ても、受ける受けないは別として、余地があるのかどうかは知っておかないと、営業的折衝すらできない。

さらに言うと、売上から差し引かれる営業の関わる販売費や一般管理費が如何に無駄なく効率的に活動をするかを意識することが、自身の営業活動の計画性や優先順位付け等に繋がることになる。これは、後輩ができた時の指導の基本ともなる意識を作ることに繋がる事です。

f:id:mirukodesappu:20210514143811p:plain

②情報取得(IT活用)

情報とは、戦時中にできた言葉と聞く、つまり前線で「情勢を報告する」と言う行為をツールとして「情報」と言う単語になり、その技術をIT(information technology)として一般的に使っている。

営業はなぜ必要か」、単に売りたいものを右から左に流すのであれば、営業は不要である。事務手続きを伝えるだけの事務職で十分である。

また売るものが製品であれば、製品に詳しい技術者や生産者の方が知識量も十分あり、客先信用は増す。

ではなぜ営業職が必要かを考えると、やはり、相手の情報市場環境・動向情報関連市場新規販路情報を収集し分析して、報告し次にすべき行動を判断する存在であり、営業と言う特別な嗅覚・個性・意思を備えた職種でないといけないという事である。

その為のツールとしてIT知識ノウハウは今や必須で、この技術に疎いと他者の後塵を拝することに直結する。「知りませんでした」では済まない場面が必ずある。このスキルは必要なのである。

私も新卒で入社した会社が、アップルの総代理店でマッキントッシュなどの名機を販売していた為、Windowsが発売前からPCには馴染んできて、インターネット創生期を体験してきた。

昔は情報は買ったり、足で探したりしたものであるが、今や検索サイトでタダで膨大な情報を得ることができる。その為、逆にそれら大量な情報から使える情報を選択し、分析して必要な情報を得る力が必要になってきている。

f:id:mirukodesappu:20210514143908p:plain

③新規開拓

これは業界や営業種別によっても違ってくるが、一般論で言えば企業の業績を上げるためには

1)現在の市場・客先の今扱っている商品・サービス売り上げを上げるか、

2)新しい商品・サービスを提供して売り上げを加算するか、

3)新規顧客も開拓するかである。

個々の客の売上を大きくして行くのは大事であるが、偏った客先に依存すると、営業の支配力が客先に移って行く。

だから、常に裾野を広げて客先数を増やすことで、売り手側が営業的にリードもできるし、個々の客先への依存度を下げることができる。

また、新し業界や市場への参入で新規顧客の獲得は新たなニーズを掘り起こしたり、多角的な分野で売り上げを確保する事に繋がり、安定的な経営ができるようになる。