仕事にまつわる思い

管理職で転職を4回してきましたそこで思う事

夢のマイホームの建築構造を考える~パート8

家族の生命を守る為に
8つの大事な知識

⑤断熱・気密・結露

日本は世界でも珍しい家に厳しい自然環境です。
熱帯地域の国には、暑さ対策として軒先が長く、屋根裏空間を広くとった建物が多く見られ、食べ物や建物を害虫や腐朽からまもるために、高床式であること等日本とも共通しています。
一方寒冷地の国では、建物の気密性を高め、窓の面積を少なくして熱が逃げるのを防いぎ、各地に合った暖房方式も発達しました。世界の住宅は、夏か冬のどちらかの気候に順応する工夫がなされています。

日本列島は縦に長く、亜熱帯から亜寒帯にまで位置しており、夏は東南アジアのマニラなみのむし暑さ、逆に冬は北欧なみの寒気にさらされる自然環境になっています。

また、沿岸には暖流と寒流が流れ、大陸の影響から四季に加えて梅雨や秋雨があり、年間平均11個の台風が接近するため、欧米の平均的な都市の3倍の降水量を記録します。

このように日本は夏と冬の両方に断熱対策が必要な、世界でもまれな気象条件をもつ国で、住宅建築は厳しい環境に対応する高機能住宅が必要とされました。

この様な環境下で「断熱と結露防止」は必須の機能と言えます。

結露は室温が露点温度を下回った事で空気中の水蒸気が液化された水です。つまり結露を発生させないためには、「空気が接触する物質の温度をその空気の露点温度以下にならないようにする」ことで防止できます。

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水蒸気は家中のすべての部屋で、同じ量になろうとする性質があります。(温度に関係なく比湿g/kgの高い部屋から低い部屋に湿気が流れる)そして、水蒸気はものすごく小さい粒子なので、壁などを簡単にすり抜ける性質があるので、例えばキッチンで炊事をしたときに大量に発生した水蒸気は、たとえドアが閉まっていても壁やドアをすり抜けてほかの場所に流れていきます。そして、結露は家の中で温度が低いところ(露点温度以下)で発生することになります。つまり、北側にある暖房していない部屋、寝室や子供部屋、押し入れの中などの壁などです。さらに住宅において最も断熱性能が低いサッシの金属フレームや窓ガラスに発生します。

つまり、結露を防ぐ最も有効な対策は、室内の温度差を無くすことです。つまり、家全体が高気密・高断熱であれば家の中に結露が発生するリスクは大幅に減少するのです。

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結露防止のポイントは

①露点以下の表面温度を室内に作らない(断熱)

②低室温の空間を作らずに、家全体の空気の湿気容量を増やす。(暖房)

③室内の空気に含まれる湿気を捨てる(除湿)

ことになります。

家の中で発生する水分量をご存じですか?

結構生活により発生する水分量は多く、これらを含めた除湿が必要です。

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《対策を行う窓サッシ部

外部からの断熱をするためには開口部(窓)の断熱が第一です。

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では壁の断熱は?

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《工法における断熱》

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この様に昨今の断熱工法および断熱建材はかなり進化しています。しかし、建材を効果的に施工するのが大前提になります。

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気密性が悪いとは窓を開けてエアコンを掛けているようなものです。

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結露は湿度と温度で発生します。そして、気密性と温度管理は快適な室内環境を維持するために密接に関わりあいます。温度差のある空気の流れは、暖かい空気は上に、冷気は下に流れる為、滞留すると言わる「エアコン病」になることが知られています。これらを解消し、適切な室内温度および循環を維持することが、良好な住環境を作るうえでとても重要で、理想的な室内温度環境を実現するためのは「森林効果」の実現です。

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「森林効果」を得るためのの建材は自然の素材がいい。

《漆喰とかまくら造りの家》

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