仕事にまつわる思い

管理職で転職を4回してきましたそこで思う事

ビジネスマンとしてのキーワード(営業部門)~その2

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体験上の知見として「営業」を定義してみたが、改めて営業とは何かビジネスマンはどうあるべきか、多種の職種があっても、業務に対する取り掛かり方進め方その後の終わり方等は基本的に共通するものが有ることに思い至り、それを幾つかのキーワードで説明することとした。これが「キーワード」の発想となった。

管理職になり、採用面接をするようになって、思ったのが、せいぜい30分程度の短い採用面接時に、自身をPRすることの下手さを見るにつけて、「それって一言で、言うとこう言うこと?」ってフォローすると、「はい、そのように感じてます」などと同意されるのである。

プレゼンの様に、最初に結論的ワードを示して、理由・事例を述べて、結果最初の結論を裏打ちするという、P(Point)R(Reason)E(Example)P(Point)技法でPRして欲しいとは思わない。それはそれで嘘っぽさが鼻につき、興ざめするかもしれません。

「伝える」ことの整理の仕方として、PREPは有用だと思いますが、ここで言うキーワードとは指針であり、考え方の根っこに置きたい言葉なので、相手に伝える技法とはちょっと重心の置き方が違う。

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キーワードはできれば1つでは無く、3つ位は必要だと思う。座右の銘と言うが、これもキーワードの一つであるが、文化的な匂いがして高尚な感じがする。

この、座右の銘がコロコロ変わることも無く、その方の生き方を感じる言葉であるが、このキーワードは時代により変わるし、職種に拠っても変わるので、人生を背負う程大げさなものでなくても良いが、三大〇〇とか、三つと言う数は覚えやすく、三次元的な立体的解釈としてスッと腑に落ちる数である。

煮詰めた3つのキーワードブラス2

私の経験して来て煮詰めた3つの営業のキーワードブラス2の5つのワード

①売上・粗利の確保

②情報取得(ITの活用)

③新規開拓

④ポジティブシンキング

⑤先手主義

どれも聞きなれた言葉ではあるが、一つ一つ解説します。

①売上の確保

これは言うまでも無いが、ここで拘りたいのは「確保」と言うところで、勢いの良いときは、イケイケで幾らでも売り上げを上げることができるが、一旦、「踊り場的な時期に入ると、目標の達成に苦しむことが必ずあるのである。

現に、転職をしてきた経験者として、採用企業は人材が不足しており、優秀な人材を補給して売り上げをアップしたいので、入社後、採用期は売上予算は達成できたが、程なく踊り場がやってきた。

そこで重要なのは「確保」するための工夫と仕組み作りを如何に、普段からしているかである。つまり、工夫と仕組みを作っておけば、売上は読めるのである。「営業は売り上げを達成するのが第一」と言うのはよく聞く話で当然と言えば当然ですが、この「確保」と言う言葉に営業の姿勢を含んでいる点に留意してほしい。

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粗利の確保

これは単純に売り上げを上げても、利益が出なければ売らない方が良いという事で、営業は値切られ易いと言う部分の戒めも含め、意識すべきことと言うことです。

新人営業の時に、よく「お客様の立場に立って」とか「買い手の利益」をPRしろとか言われたものであるが、お客様は神様的な発想としては、そうだなあと思いがちである。

しかし、ある時、上司との面談の中で、「あなたは誰から給料をもらっているんですか?」と言われて「お客様の払う代金からです」と答えたら、その上司は「会社が払ってるんですよね。会社を維持する為には、経費や原材料費とか投資費用も必要ですよ。つまり、売ってなんぼでは無く、(利益が)残ってなんぼですよ。」と返された。

これが、個人事業主であれば肌身で感じることであるが、サラリーマンには実感としてピント来ないものである。

儲かっても儲からなくても、雇われている限り給料は貰うし、残業すれば残業代を貰えると言う、収入の保証がこの意識を希薄にされるのである。

しかし一方的にこの意識の希薄さが悪いと言っている訳では無い。生活の糧が安定しているから、余裕をもって策を練ったり、組織だった活動ができるからである。

ではここの考え方はどういうことかと言うと、まずは営業利益(売上総利益 - 販売費及び一般管理費)の発想を持たない。

たとえ、客先から値下げの要望が来ても、受ける受けないは別として、余地があるのかどうかは知っておかないと、営業的折衝すらできない。

さらに言うと、売上から差し引かれる営業の関わる販売費や一般管理費が如何に無駄なく効率的に活動をするかを意識することが、自身の営業活動の計画性や優先順位付け等に繋がることになる。これは、後輩ができた時の指導の基本ともなる意識を作ることに繋がる事です。

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②情報取得(IT活用)

情報とは、戦時中にできた言葉と聞く、つまり前線で「情勢を報告する」と言う行為をツールとして「情報」と言う単語になり、その技術をIT(information technology)として一般的に使っている。

営業はなぜ必要か」、単に売りたいものを右から左に流すのであれば、営業は不要である。事務手続きを伝えるだけの事務職で十分である。

また売るものが製品であれば、製品に詳しい技術者や生産者の方が知識量も十分あり、客先信用は増す。

ではなぜ営業職が必要かを考えると、やはり、相手の情報市場環境・動向情報関連市場新規販路情報を収集し分析して、報告し次にすべき行動を判断する存在であり、営業と言う特別な嗅覚・個性・意思を備えた職種でないといけないという事である。

その為のツールとしてIT知識ノウハウは今や必須で、この技術に疎いと他者の後塵を拝することに直結する。「知りませんでした」では済まない場面が必ずある。このスキルは必要なのである。

私も新卒で入社した会社が、アップルの総代理店でマッキントッシュなどの名機を販売していた為、Windowsが発売前からPCには馴染んできて、インターネット創生期を体験してきた。

昔は情報は買ったり、足で探したりしたものであるが、今や検索サイトでタダで膨大な情報を得ることができる。その為、逆にそれら大量な情報から使える情報を選択し、分析して必要な情報を得る力が必要になってきている。

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③新規開拓

これは業界や営業種別によっても違ってくるが、一般論で言えば企業の業績を上げるためには

1)現在の市場・客先の今扱っている商品・サービス売り上げを上げるか、

2)新しい商品・サービスを提供して売り上げを加算するか、

3)新規顧客も開拓するかである。

個々の客の売上を大きくして行くのは大事であるが、偏った客先に依存すると、営業の支配力が客先に移って行く。

だから、常に裾野を広げて客先数を増やすことで、売り手側が営業的にリードもできるし、個々の客先への依存度を下げることができる。

また、新し業界や市場への参入で新規顧客の獲得は新たなニーズを掘り起こしたり、多角的な分野で売り上げを確保する事に繋がり、安定的な経営ができるようになる。